農学総合科目
「放射線環境学」
2011年3月の東日本大震災に伴う東京電力福島第一原子力発電所事故により、多くの放射性物質が環境中に放出された。環境をたくみに利用し生産を行う農業にとって、放射能による環境汚染は、外部被ばくの懸念のみならず、食の安全の観点からも大きな脅威であった。そんな中、農業関係者はどのように危機と対峙し、どのような解決を模索したのだろうか。本講義は、農学を志す学生にとって農業・環境・食の安全といった重要分野の基礎を放射能汚染を通して学ぶことを目的としている。
A1/A2ターム月曜日第3限(13時00分~14時45分) 農学部2号館 化学第3講義室
講義資料
成績評価方法
毎回の講義後のショートレポートおよび試験による総合評価を行う。
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ショートレポート兼出席による評価:毎回の講義後に、その日の講義の内容のまとめ、もしくは意見を記載し、その場で提出する。
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試験による評価:13時より1時間で行う。最初の30分は途中退席は認めない。また、遅刻は30分を限度とする。
教科書・参考書
毎回、講義資料を配布する。
以下の本を参考書とする。
- 中西友子「土壌汚染」―フクシマの放射性物質のゆくえ(NHKブックス)
- 中西友子、田野井慶太朗 編 Agricultural Implications of the Fukushima Nuclear Accident (Springer) シリーズ3冊:以下より無料でDLできる
https://link.springer.com/book/10.1007/978-4-431-54328-2
https://link.springer.com/book/10.1007%2F978-4-431-55828-6
https://link.springer.com/book/10.1007%2F978-981-13-3218-0
https://link.springer.com/book/10.1007/978-4-431-54328-2
https://link.springer.com/book/10.1007%2F978-4-431-55828-6
https://link.springer.com/book/10.1007%2F978-981-13-3218-0
講義スケジュール(2019年度)
第1回
9月30日
●放射線の基礎
第3回
10月21日
●放射線の人体影響の基礎
第4回
10月28日
●土壌中の放射性物質の移動
濱本昌一郎 准教授(生物・環境工学専攻 環境治水学)
第5回
11月7日(木)
● 食品基準値について
田野井慶太朗 教授(応用生命化学専攻 放射線植物生理学/附属アイソトープ農学教育研究施設)
第6回
11月11日
●農産物の安全の取組み・放射性物質の畑作物への移行
二瓶 直登 特任准教授(生物・環境工学専攻 放射線環境工学研究室/附属アイソトープ農学教育研究施設)
第7回
11月13日(水)
●カリウム・セシウムの植物体内の動態
小林奈通子 准教授(応用生命化学専攻 放射線植物生理学/附属アイソトープ農学教育研究施設)
第8回
11月18日
●コメの放射能汚染
田野井慶太朗 教授(応用生命化学専攻 放射線植物生理学/附属アイソトープ農学教育研究施設)
第9回
11月25日
●放射能汚染に対する食と農をめぐる消費者意識
安永円理子 准教授(附属生態調和農学機構)
第10回
12月2日
● 果樹、林産物、魚の放射能汚染
田野井慶太朗 教授(応用生命化学専攻 放射線植物生理学/附属アイソトープ農学教育研究施設)
第11回
12月9日
●家畜と畜産物における放射性核種の動態
李 俊佑 准教授(獣医学専攻 附属高等動物教育研究センター)
第12回
12月16日
●森林の放射能汚染
橋本 昌司 准教授(附属アイソトープ農学教育研究施設)
第12回
12月23日
●予備日(休講)
第13回
1月6日
●試験