農学総合科目:
放射線環境学_2015

農学総合科目

「放射線環境学」

2011年3月の東日本大震災に伴う東京電力福島第一原子力発電所事故により、多くの放射性物質が環境中に放出された。環境をたくみに利用し生産を行う農業にとって、放射能による環境汚染は、外部被ばくの懸念のみならず、食の安全の観点からも大きな脅威であった。そんな中、農業関係者はどのように危機と対峙し、どのような解決を模索したのだろうか。本講義は、農学を志す学生にとって農業・環境・食の安全といった重要分野の基礎を放射能汚染を通して学ぶことを目的としている。今後の日本を担い世界を舞台に活躍することが期待される若者として、また、2011年の東日本大震災後の新時代を築く開拓者として、積極的な姿勢での講義参加を期待している。

A1/A2ターム月曜日第3限(13時00分~14時45分) 農学部1号館8番教室
※2015年度以前進学者は履修登録不可

講義資料
  • 講義時に資料を配布する。
  • 成績評価方法
    毎回の講義後のショートレポートおよび試験による総合評価を行う。
    • ショートレポート兼出席による評価:毎回の講義後に、その日の講義の内容のまとめ、もしくは意見を記載し、その場で提出する。
    • 試験による評価:12月21日月曜日に講義と同じ会場で13時より1時間行う。最初の30分は途中退席は認めない。また、遅刻は30分を限度とする。 ショートレポート約4割、試験約6割の比率にて総合評価を行う。
      試験日時:平成27年12月21日(月), 3限 (13:00-14:00)
      教室:農学部1号館第8番講義室
    教科書・参考書
    講義スケジュール(平成27年度) 
    第1回
    9月14日
    ●身近な放射線について
    田野井慶太朗 准教授 (附属放射性同位元素施設)
    第2回
    9月28日
    ●放射線と放射性同位体の基礎
    広瀬農 特任助教(附属放射性同位元素施設)
    第3回
    10月5日
    ●放射線の人体影響の基礎
    広瀬農 特任助教(附属放射性同位元素施設)
    第4回
    10月12日
    ●農産物の安全の取組みと放射性物質の畑作物への移行
    二瓶直登 准教授(附属放射性同位元素施設)
    第5回
    10月19日
    ●森林と林産物の放射能汚染
    三浦覚 特任准教授 (附属放射性同位元素施設)
    第6回
    10月26日
    ●放射能汚染に対する食と農をめぐる消費者意識
    安永円理子 准教授 (附属生態調和農学機構)
    第7回
    10月29日(木)
    ●土壌中の化学物質の移動
    西村拓 教授 (生物・環境工学専攻)
    第8回
    11月2日
    ●家畜と畜産物における放射性核種の動態
    眞鍋昇 教授 (大阪国際大学教授・東京大学名誉教授)
    第9回
    11月9日
    ●水産物の放射能汚染と福島県の漁業
    八木信行 准教授 (農学国際専攻)
    第10回
    11月16日
    ●果樹栽培と放射能汚染
    高田大輔 助教 (附属生態調和農学機構)
    第11回
    11月30日
    ●コメの放射能汚染
    根本圭介 教授 (生産・環境生物学専攻)
    第12回
    12月7日
    ●農地除染と農業再生の試み
    溝口勝 教授 (農学国際専攻)
    第13回
    12月14日
    農環境における放射線影響試験の動向と放射線利用
    田野井慶太朗 准教授 (附属放射性同位元素施設)
    第14回
    12月21日
    ●試験